太平洋に浮かぶ小さな島、“面影島”。美しい海と森に囲まれたのどかな島である。  さまざまな事情で、面影島にやってきたオーヴァードたち――だが、島には触れてはいけない秘密があった。  季節外れに揺らめくホタル。人口に比して多すぎるオーヴァードたち。夜間に蠢くジャームの影。そして住人がひた隠しにする、“オモイデ様”と呼ばれる土地神の存在。  誰かが囁く。「この島では、死んでしまった“大切な人”にまた会える」――と。  小さな島の秘密は、やがて世界に関わる事件へと発展していく。

ダブルクロス The 3rd Edition キャンペーン『ハートレスメモリー』

昨日と同じ今日、今日と同じ明日。  だが世界は、既に変貌していた――。

■レギュレーション

基本ルールブック1・2、上級ルールブック、エフェクトアーカイブ、リンケージマインド他

■キャラクターの作成

本キャンペーンでは「タブルクロス The 2nd Edition」のシナリオを「ダブルクロス The 3rd Edition」にコンバートしてプレイすることを想定している。  よって、設定等は3rdの一年前である2nd当時のものを踏襲する。キャラクター作成時、トライブリード、ウロボロス、レネゲイドビーイング等の設定の根幹からして2ndから3rdへの版上げに関わっているものは使用できない。

■キャンペーンハンドアウト

各PCには以下の設定がつく。 PC①:過去に死亡しかけ賢者の石で復活した PC②:FHを追うUGNチルドレンである PC③:UGN面影島支部長として赴任する PC④:ジャーナリストである PC⑤:制服警官である

PC① Dロイス:賢者の石 カヴァー/ワークス:高校生/指定なし  10年前、君は幼なじみの六白傷無(むつしろ・きずな)と共にジャームと遭遇し、死んだ。そして君は“賢者の石”の適合者として覚醒することで一命を取り留めた……らしい。傷無はその後、病死したと聞いたが……転校した先で、君は彼女と瓜二つの少女と再会する。

※本キャンペーンでは、PC①の転校の理由について、「保護者の仕事の都合」とだけ設定してある。PC①がライフパスなどによって天涯孤独である場合なども、保護者やそれに相当する相手の仕事の都合、とするのがよいだろう。また、学年は二年生を推奨する。

PC② Dロイス:対抗種 カヴァー/ワークス:高校生/UGNチルドレン  君はUGNチルドレンである。日常を守るために戦う君と、日常を破壊しようとするFHは不倶戴天の敵だ。中でも因縁のあるFHチルドレン“ナイチンゲール”が、面影島という島に潜んでいるという。君は彼女を追い、島に向かった……レネゲイドの秘密が潜む、その島に。

※学年は二年生を推奨する。

PC③ Dロイス:指定なし カヴァー/ワークス:高校生/UGN支部長  面影島――小さな島でありながら、オーヴァード発生率が高いため、UGN支部が置かれるそこが、君の新しい赴任先だ。  UGNの調査では、オーヴァード発生率の高さは原因不明。そして、前支部長は音信不通になったという……なにか胸騒ぎがした。

※カヴァーに高校生を指定しているのは、PC①、PC②と、高校での接点を持つためである。そのため、必ずしも高校生でなくとも、教師、養護教諭といったカヴァーでもよい。高校生にする場合は、学年は二年生を推奨する。

PC④ Dロイス:指定なし カヴァー/ワークス:記者/指定なし  友人のジャーナリスト、七姫薫(ななひめ・かおる)が行方不明となり、君は彼女が最後に向かった取材先、面影島に向かった。  この島には、死人が蘇るという不思議な現象があると彼女は言っていた。……死、という言葉が、妙に不吉に思い出された。

※PC④は記者として、失踪した友人を捜索するため、またUGNとは必ずしも関わらない立場で、面影島の秘密を探る立ち位置となる。プレイヤーが希望するなら、探偵や大学生といった、友人の捜索を比較的自由に行える立場に変更してもよい。ただし、その場合、島の秘密を積極的に調べるタイプのキャラクターであることが望ましい。